神奈川県藤沢市にある人気観光地、江ノ島。
その美しい景観と豊かな自然で多くの人々を魅了していますが、同時に津波のリスクも抱えています。
この記事では、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震による江ノ島への津波の影響、避難場所、過去の被害状況について詳しく解説します。
【江ノ島】南海トラフ首都直下型で津波はどこまでくる?
江ノ島を擁する藤沢市が発表している津波浸水予測によると、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震が発生した場合、江ノ島にも大きな津波が襲来する可能性があります。
相模トラフとは南海トラフの一部で、このような巨大地震の場合、予想されている最大の津波の高さは江ノ島周辺の最大津波高は約9メートル。
この場合、江ノ島の低地部分はほぼ全域が浸水する恐れも。特に、江ノ島弁天橋周辺や島の東側にある江ノ島海水浴場付近は、浸水が予想されています。
ただし、江ノ島には高台があるため、島の中央部や山頂付近は浸水を免れる場所はありそうです。
しかし、津波の到達時間が短いため、避難行動は急がなくてはいけません。
江ノ島に津波がきたら避難場所はどこ?
江ノ島に津波が来た場合の主な避難場所は以下の通りです。
江ノ島山頂付近
島の最高地点であり、避難場所の一つです。江ノ島サムエル・コッキング苑や江ノ島展望灯台がある付近が該当します。
避雷針まで入れた高さは59.8m(海抜119.6m)あります。高さ41.75m(海抜101.56m)のところにガラス張りの展望フロア、さらにその上には屋外展望台があります。
江ノ島サムエル・コッキング苑
江ノ島神社
中腹に位置する江ノ島神社も有効な避難場所となります。海抜は53mです。
新江ノ島水族館
建物の屋上部分が避難場所として利用可能です。
海抜15メートルの屋上は広さが約830平方メートルあり、1300人ほどを収容できる。避難施設として活用するため、同水族館は外付け階段や誘導照明灯、落下防止安全柵を新設し、16日の開業10周年に合わせて運用を開始した。
原則として津波警報以上が発令された場合に開放されるが、同水族館は「注意報でも状況に応じて柔軟に対応していきたい」としている。通常時の立ち入りは引き続き禁止という。
カナコロ
東日本大震災の江ノ島の津波被害は?
2011年の東日本大震災の際、江ノ島では幸いにも大きな津波被害は報告されていません。
しかし、津波注意報が発令され、海水浴場や湘南港では1メートル程度の津波が観測されました。
江ノ島弁天橋では、一時的に通行止めの措置が取られ、島内の店舗や施設も営業を中止するなどの対応がとられました。
また、新江ノ島水族館では、津波に備えて来場者を高台に避難させる措置が取られました。
東日本大震災での経験は、江ノ島の防災意識を高めるきっかけとなり、その後の津波対策の強化につながっています。
まとめ
江ノ島は、その地理的特性から津波のリスクが高い地域と言えます。
南海トラフ巨大地震や首都直下型地震が発生した場合、9メートル程度の津波が襲来する可能性があり、低地部分はほぼ全域が浸水する恐れがあります。
しかし、島内には高台がありますので、適切な避難行動を取ることで被害を最小限に抑えることができます。
江ノ島を訪れる際は、事前に避難場所や避難経路を確認しておきましょう。
江ノ島の美しい景観を楽しむと同時に、自然の脅威に対する備えも忘れずに。安全に配慮しつつ、江ノ島の魅力を存分に味わってください。
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